suzuki methodとは

「どの子も育つ、育て方一つ」

「人は環境の子なり」

 

鈴木鎮一先生が提唱された才能教育運動は、どの子も母国語を上手に話せるように、育て方と環境しだいで、どの子も素晴らしい音楽を演奏できる、「才能は生まれつきのものではない」という考え方に基づいています。このような才能教育は音楽による幼児教育を通じて子供たちのもつ潜在的な能力を最大限に引き出し、感性豊かな人間を育む教育運動として、いまや全世界に広まり、多大な成果を得ています。

 

鈴木鎮一先生は「最もよく才能の育つ条件」として、スズキ・メソードの教訓5訓を定めています。

1.より早き時期

2.よりよき環境

3.より多き訓練

4.より優れたる指導者

5.より正しき指導法

 

このような条件を満たすためには指導者の重要役割はもとより、両親や保護者の理解と協力が不可欠であります。才能教育が「叱って育てる」のではなく「褒めて育てる」親と子の教育運動だといわれる所以でもあります。

 

ではスズキ・メソード、つまりスズキ式教育法とは何であり、どんな特徴をもっているのでしょうか。

まず第一に、幼児が楽譜にたよって練習曲を習うのではなく、美しい曲を耳で聴いて自然に覚え、音楽に親しみながら、楽器によって生き生きと演奏することです。

第2には、キラキラ星変奏曲の基本学習のように、基礎的なものの反復練習です。新しい曲よりもすでに学習した曲を繰り返し弾いて自分のものにすることにより、次の進歩が無理なくはかられるばかりか、覚えた曲はいつでも弾くことができます。

そして第3には、技術的な訓練によって美しい音を作り出す術を学びとるとともに、仲間と合奏する楽しさと喜びを幼児期から体験できることです。

 

ここに見られるようにスズキ・メソードは音楽を通じて幼児期から「型」を身につけるとともに、自ずと協調の精神を養い、能力に応じた教育によって、個々人の表現力や創造性を培う個性重視の教育です。

 

このようなスズキ・メソードは耳で聴いて自然に覚える外国語の新しい教育法に通ずるものであり、また同時に「落ちこぼれを作らないための教育法」でもあります。しかもスズキ・メソードで学んだ子どもたちは、全世界にいますので、音楽という普遍的なメディアによって国際的な異文化間交流ができるのです。

 

私たちは子どもたちの明日の幸せのために、そして音楽を自ら演奏できることがいかに豊かな人生の糧になるかを確信しつつ、今後は幼児教育での成果を生涯学習にも援用してゆきたいとおもっております。